IT日記

Webエンジニアの徒然草

成功が約束された道などない。

成功が約束された道などない。 数多ある自己啓発書も、偉大な経営者や投資家の自伝も、著名な企業の経営分析レポートも、その成功要因を仔細に語っている。それを参考にし、模倣することで同様の成功を収めようとするのは人の性だが、それで成功が確約される…

日本脱出計画

日本は少子高齢化だ。そして、日本の社会保障は現役世代の働きで引退世代を支える賦課方式を取っている。つまり、若手であればあるほど、より少ない人数でより多くの老人世代の生活を支える必要が出てくるのだ。そのために年若い者は増税や社会保障費の増額…

人工知能狂想曲

ここ数年、人工知能関連の話題が盛り上がっている。 Googleが人工知能テクノロジーを有するスタートアップを買収した、Facebookが人工知能研究所を設立した、などである。 この人工知能ブームの発端となったのは、2012年にトロント大学のヒントン教授が率い…

IT業界の変化は別に激しくない。

IT業界は変化が激しいとよく言われる。実際、世界中の個人や企業により、日々多くの製品が開発されている。しかし、その実態は単なる玉石混交であり、既存の類似品を即座に淘汰するほど革新的なものなど滅多に出現しない。 確かに、既存製品が完璧であれば、…

堅実な投資法

少子高齢化、財政難の日本における公的年金制度に懸念が表されているのは今に始まった話ではない。日本の国民年金・厚生年金は過去の積立金の運用益から支払われる積立方式ではなく、現役世代から徴収した金から主に支払われる賦課方式である。 そのため、少…

ITエンジニアの心得

一般的なソフトウェアを作ること自体は、実はそれほど難しくない。ちょっとしたWebサービスやスマートフォンのアプリをエンジニアが個人で作成して公開することなど珍しいものではなく、それこそ知識のない初心者が一般に出回っている書籍やインターネット上…

働く理由は金

働く理由は金だ。やりがいだの社会貢献だの、金銭以外を重視した労働観など欺瞞に満ちた考えに過ぎない。 資産家が幸福とは限らない。早期にリタイアしたところで結局はまた何か労働をして社会参加する者が多い。それは確かにそうかも知れない。 しかし、一…

スタートアップの見分け方

以前も述べたが、ベンチャー、スタートアップを名乗るのはその会社の勝手である。そもそも明確な定義などないのだから当たり前といえば当たり前なのだが、下記の紹介図書はそうした曖昧模糊としたスタートアップ、特に将来的に成長するスタートアップに一定…

21世紀のキャリアパス

前回、下記の紹介図書を否定的な論調で語ってしまったので補足しておきたい。本書はできるだけ名の通った高偏差値の大学を卒業し、一部上場の大手企業へ入社し、定年までそこに勤めるという旧来的な終身雇用の価値観に疑問を投げかける。 勤め先はキャリア上…

エンジニアへの勉強圧力

職業選びの基準は多々あれど、「好きなもの」を仕事にするというのは一つの答えだ。良いことばかりがあるわけではないので、 モチベーションをいかに保てるかというのは確かに重視しても良いことだろう。下記の紹介図書もそうした意見を持つ著者に綴られてい…

データは量より質

ここ数年、ビッグデータという言葉が持て囃されている。システム内に堆積された無数の記録を分析し、経営上の意思決定に役立てようという試みが盛んになっており、そういった取り組みを象徴する言葉である。 こうした動きが出てきた背景は、ハードウェアの進…

必要なのは才能

ドイツ軍人のゼークトが提唱したと言われる組織論がある。軍組織を運営する上での考察を述べており、その中に、人員を能力の有無とやる気の有無という基準で四つに分類したものが知られている。 この理論によると、やる気も能力もない人間がいちばんタチが悪…

手を動かしてプログラミングするのは単なる暇人

プログラミングの習熟において、教本を読むだけでなく実際に手を動かしてソースコードを書くことが奨励されるのが一般的だ。他人が開発したライブラリ等に関しても、ただその利用マニュアルを読むだけでなく、それらを利用した何らかのプロトタイプを実際に…

優れたエンジニアにビジネスはできない。

YAGNIという言葉がある。ソフトウェア開発における過剰な作り込みを戒める単語だが、実際には余計な機能の開発に時間を費やす羽目になることは珍しくない。これはエンジニアの職人気質、完璧主義が一因だ。 エンジニアに限らず、何らかの専門知識を有する職…

システムエンジニアという名の不思議な職業

至る所で語られているが、今回はSE(システムエンジニア)という職業について書く。 この語の意味するところは多岐に渡り、明確な定義は難しいが、建築家と大工の違いをSEとプログラマの違いに例えた説明が時折見受けられる。 プログラマはコンピュータにい…

ベンチャーという名の幻想

ベンチャーの定義は様々だろうが、一般的には革新的なプロダクトやビジネスモデルで急成長を目指す企業を指す。だが、実際にはベンチャー、スタートアップを名乗っていてもこの定義に当てはまるか怪しい企業も多い。 実態は単なる中小零細企業であり、ITの分…

ITエンジニアの仕事なんてくだらない。

いきなりネガティブなことを書く。 エンジニアといえば一般には何かものを作る仕事だと思われるだろうが、ことソフトウェアエンジニアに関してはそれは些か誤りだ。少なくとも、創作物のすべてを自分で作るようなことはしない。 技術が成熟した現在、概ね当…